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アイヌ民話より「この世とあの世を繋ぐ穴」三編

(C)掛川源一郎写真委員会


〜地獄穴〜

村のしもての副酋長が、家内をなくしてからすっかり気落ちがして、毎日泣いて寝てばかりいた。

或る日、天気が良いので久しぶりに起き上がって、ぶらりと浜に出て、川口の海の岩の方を見ると、死んだ家内が岩礁の上で海苔をとっているので、家内の名を呼びながら夢中になって走って行くと、家内は手提(コダシ)を持って、後も見ないでさっさと逃げ出して、近くの地獄穴に逃げ込んだ。男は日頃は入ることを禁じられていることも忘れて、女の後を追って、その穴の中に入って行った。

穴の中はどこまでも行っても真っ暗であったが、次第に薄明るくなって、やがてあの世の死人の村に出た。村のはずれの海辺まで追って行ったら、沢山の人が集まって船から網をあげている中に、家内の姿が紛れ込んで分からなくなってしまった。

そこにいる人にたずねると、すぐ近くの家を教えられて入ってみたが、どれが誰だかどうしても見分けが付かないので外に出ると、犬が沢山集まって来て吠えつくので、もとの穴に逃げ帰り暗闇の中を通ってやっとこの世に出てみると肩や胸のあたりに、ウラズカの乾かしたのがぶら下がっている。気持ちが悪いので、とって投げても投げてもつくので、そのまま家に持って帰って、イモと一緒に煮て喰ったら病気になった。

近所の者が見舞いに行くと、自分の経験した地獄穴の話をして聞かせ、「私にはもう迎えが来ているのだから、これから行くから」と言って死んだ。

この世で死んだ者に供えたものは、皆船に積んであの世に送られて行くものだということだ。

(胆振虻田町・遠島タネランケ姥伝承)


〜死の国の話〜

熊狩りをする夫が山に行ったが、間もなく犬の吠える声がしたので、家内が外に出てみると、夫が青ざめて立っていて、

「身体をはらって浄めてほしい」

と言うので、ヨモギで身体をはらってから家に入れると、夫の言うことは、

山に入って行くと、これまで気のつかないとことろに穴があって、どうしてもその穴に入ってみたなってので、中に入って行くと、先の方が暗くどこまで行っても後の方が明るかったが、行くにつれて先が明るくなって後が暗くなり、やがて別の世界に出た。

その出たところに大きなエゾ松の木があって、それに死人のついて行く杖の新しいのや、古いのが何本もも立てかけてあった。海が見えたので行ってみると、大きな船が着いて、色々な品物を陸揚げしているところだったが、見るとそこに働いている人たちは、もうとっくに死んだ人や、最近死んだ人たちばかりだが、自分とぶつかりそうになっても気がつかない。近くに家があったので入ってみると、死んだ父と母がいて怒った顔をして、

「ここは死んだ人だけが来るところで、他の国なのだ。そこでへ死んでないお前を呼び寄せたのは、お前に言い聞かせることがあったからだ。人間が死んでここへ来るとき、生きているものが火の神にたのんで、供え物を送ってよこすものだ。それが届くとそこの家では、大宴会をするものだが、お前がその供え物をしてないので、誰も招待することができないし、また招待されたこともなくて、悲しい思いをして暮らしてる。そのことをお前に言い聞かせるために呼び寄せたのだから、これからは死んでも物を供えるものだぞ」

そう言われて外に出て、多くの人たちの間をかき分けるようにして通っても、誰も自分に気付く者がなかった。

そして元の穴に入って歩いていると、先が明るくなって外へ出て今帰って来たのだ。死人の国へ行って来ると、長生きしないものだというから、俺も間もなく死ぬだろうが、誰が死んでも物を供えれば、先に行ってる祖先たちが、宴会に招待されるものだから、必ずそうするものだよと話していたが、間もなく死んでしまった。

或る女が死ぬときに、自分の子供たちにそう言い聞かせた死んだと。

(胆振白老町・森竹竹市老伝承)


〜あの世への岩穴〜

女房に死なれた男が、キツネを捕る仕掛弓(アマツボ)をかけておいて、様子を見に行ったら、大きなキツネがかかって、血を流しながら逃げたあとがあった。

そのあとを追って行くと、あの世へ行く岩穴の中に入ったあとがあるので、自分もあとをつけてその穴に入って行くと段々暗くなったが、やがて先の方が明るくなって、外へ出ると大きな部落(コタン)があり、大きな川もあって、その川を渡って部落に入ると、死んだ女房が家のわきで針仕事をしていたので、なつかしくて傍に行って袖を曳いたら、針が手にささって倒れてしまった。

大勢が出てきて大騒ぎになり、女房を言えにかつぎ込んでしまった。仕方なしに庫にいっぱい乾魚入っていたので、それを2,3尾とって戻り、玄関の上に投げておいて家に入り、

「どうしてこんなに帰りが遅かった」

と聞かれたので、今までの話をした途端にひっくり返って死んでしまった。皆が外へ出てみると、玄関のところにおいた魚がみんな木の皮みたいになっていた。

(樺太西海岸・山田はる姥伝承)


以上

【出典】
更科源蔵著:アイヌ民話集、発行:みやま書房(絶版)より



オマケ

日本昔話ヴァージョン

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